遙香(はるか)が同僚からPCが重いと相談を受けたとき、すでに事件は始まっていた──。
遙香は総合電機メーカーCCテクノロジーに勤めるソフトウェアエンジニアだ。今年で入社三年目になる。忍耐強い仕事ぶりから「鋼のお嬢さま」との異名を持つ。入社後の二年間ずっと、仕事に細かい上司のもとで、文句ひとつ言わず、嫌な顔を見せることもなく、淡々と仕事を進めていたからだ。
そんな彼女に、どうしたわけか『国際標準化』の仕事が突如として舞い込んで来た。最初は資料作成のみという話だったのに、なぜか遙香が会議出席まですることになってしまう。そうして出かけた国際会議の場で、おかしな現象に出会った。彼女は持ち前の粘り強さでその現象を追い──。メンタル鋼でマイペースなお嬢さまは、果たして犯人を追い込むことができるのか。
現代お仕事ものの、なんちゃってサスペンスです。推理ってほどの推理はありません、ごめんなさい。
なお、この小説はフィクションです。登場する人物・団体・名称は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
(↑一度書いてみたかった)