酒は飲んでも飲まれるな。
そんな言葉の重要性を痛感したのは、私が飲み会での急性アルコール中毒で死んでからだった。
死んで目を覚ました先は、お決まりのように剣と魔法の異世界。
そこで私は一つ思った。
「お酒の力で無理して周りに合わせてたんだから、今度の人生は一人で気ままに楽しみたい」と。
でも、前世から引き継いだコミュ症のせいで、今の私──アンゼリカ・アクアマリンは名門貴族の四女として生まれたはずなのに、魔法学園を落第して実家を追放、気づけばその日暮らしの冒険者。
それでも夢は、どうにかこうにか頑張って、アトリエを建てて、私だけが極めている水魔法で、お酒を作って売ることで、自由気ままに暮らすこと。
正直なところどうにかなる気はしないけど、生まれ変わった私には……便利で強い、水魔法の才能だけはあるんだから、きっとなんとかなるはずだ。
水は、低きに流れるように!
※「カクヨム」様でも掲載しています。