ユーリア・ソレガノは大きな屋敷に済む、小柄でガリガリの幼女だ。
真っ白な髪に、不思議な物が見える目。両親からは気味が悪いと遠ざけられている。
両親は弟ばかりに愛を注ぎ、女は家の物で、政略のための道具としか見ていない。
「弟ばかりずるい」と思うユーリアに、「女のくせにそのように思うとは、気狂いだ」とも言う。
今日も一人、ユーリアは街の外に出て森へ果実や木の実を拾いに行く。屋敷にある祠に備えるために。唯一の味方、乳母が心配する中、ユーリアは素足で石畳を歩きながら、森へと向かうのだ。
森で空を見上げたら、空を駆けるように飛ぶ黒い服の集団を見た。興奮したユーリアが乳母に「あの人たちは何?」と聞くと、「学院に通う生徒さんたちですよ」と教えてもらった。女児が学院に通う方法は家の援助か、優秀さを世間に認められて学院の後見を得るかしかない。学院に通うためには魔術の習得が必要だと言われたユーリアは、魔術の鍛錬をすることとする。ユーリアが見えていた物たちは、魔術に関わりがあったからだ。
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