世界が終わってから、人々は死者に祈るのをやめた。
代わりに、死者を“処理”するようになった。
ゾンビが溢れかえった日本。
銃もヒーローも存在しないこの国で、生き残っていたのは
「できるだけ危険を避け、無理をしない」
そんな現実主義の男――田中太朗(28)だった。
彼の目標はただひとつ。
戦わず、目立たず、死なないこと。
走るゾンビ、鋭い嗅覚、悪い視力。
その特性を理解し、殴らず、撃たず、知恵と地形でやり過ごす毎日。
山奥で偶然見つけた小さな村。
そこで本気でスローライフを目指してしまった男の記録である。
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