幼い頃から魔法に憧れていたルシアは、魔力測定で「魔力1」という前代未聞の低さを宣告される。どれだけ努力しても現代魔法は一つも発動せず、夢を諦めかけたルシアだったが、「少ない魔力でも魔法を扱えた」という古代魔法の存在を知り、希望を取り戻した。
数年後――魔法の研究に人生を捧げたルシアは、数々の論文を発表する若き魔法学者となり、その功績から男爵位を授かっていた。それでも、自分だけはまだ魔法を使えないままだった。
それでも魔法を諦めないルシアは王立アストレア学園の入学祝賀会で出会った。自分と一緒で魔法が使えないと蔑まされていた第一王女ティアリスに。
「王族の恥」「役立たず」と、心ない言葉を浴びせられながらも立派に立つその姿に、自分自身を重ねたルシア。独りで耐える姿を見ていてもたってもいられず、公衆の面前で宣言する。
「私がティアリス王女に魔法を使えるようにします」
これは、魔法が使えない天才魔法学者と、魔法が使えない孤独な王女が、魔法を使えるようになるという夢を追いかけながら、いつしか互いにとってかけがえのない存在になっていく青春百合ファンタジー。