「華のない、数字をこねるだけの女だ」――そう言われ、侯爵令息に婚約破棄された伯爵令嬢エルナ。罰として飛ばされた先は、王国一の貧乏領地・グラウフェルト辺境。
けれど、埃まみれの帳簿を開いた瞬間、彼女は静かに微笑んだ。
「赤字は天災じゃありません。設計ミスです。――これは、黒字にできます」
過剰な徴税を止め、眠った富を掘り起こし、不正な代官を一行の数字で詰めていくエルナ。痩せた畑が実り、逃げた領民が戻り、辺境はゆっくりと黒字へ向かう。
一方、彼女という“隠れた帳簿番”を失った実家と元婚約者の家は、なぜか勝手に傾いていって――。
剣も魔法も聖女の力もいりません。武器は複式簿記。
無骨な辺境伯に「能力ごと」溺愛される、爽快☆財政再建ざまぁ。ハッピーエンド。