日本のド田舎に住んでいた、とある少女が行方不明になった――。
デリュキュース国の辺境の小さな村に住む、ちょっと不思議な少女――リーマ。
三年前、名前も記憶もないまま村に現れ、倒れていたおじいちゃんを助けたことがきっかけで、そのまま一緒に暮らすことになった。
無邪気で働き者のリーマは、なぜか森の動物たちとすぐに仲良くなれる不思議な力を持っていた。
リスや鳥が畑仕事を手伝い、鹿が荷物を運び、時には熊までもが水を運んでくれる。
そんな穏やかな日々の中で、村人たちはいつしか彼女を家族のように大切に思うようになっていた。
――しかし、ある日突然、おじいちゃんが言った。
「そろそろ村を出てみないか?」
目的も分からないまま、リーマは村を離れ、森へと足を踏み入れる。
「いっそ森で暮らすのもいいかも」
そんなことを考えていた矢先、彼女は四人の見知らぬお兄さんたちと出会う。
彼らは優しく、どこか頼もしく、そして少しだけ過保護だった。
気づけばリーマは、王都へと向かうことになっていた。
華やかでにぎやかな王都での生活は、何もかもが初めてのことばかり。
田舎娘のリーマは戸惑いながらも、「自分の力で生きていきたい」という思いから、王都で働くための試験に挑むことを決意する。
天然で素直、そして努力を惜しまない彼女の姿は、やがて国の幹部たちの目に留まっていく。
やがて彼女は、その知識と行動力で人々を救い、国の危機を乗り越え、ついには王族の命までも救うことになる。
ただの田舎娘だった少女は、いつの間にか王都で名を知られる存在へと成長していった。
けれど――。
そんな彼女のそばには、いつも一人のお兄さんがいた。
不器用で、優しくて、慎重で、心配性なその人は、今日もまた、リーマに悪い虫がつかないように目を光らせている。
本人はいつか、その思いをリーマに伝えると望んでいる。
慎重すぎる彼は、いつリーマに自分の気持ちを伝えるのか。
鈍感な少女は、いつその気持ちに気づくのか――。
田舎娘が王都で成長し、人と出会い、運命と向き合いながら歩んでいく。
動物たちに愛される不思議な少女と、彼女を見守るお兄さんが織りなす、
笑って、ほっとして、少しだけ胸がきゅっとする、
ほのぼの成長ラブストーリー。