「彼女を守護る。国家滅亡からも、ナンパな盗賊からも」
道具屋の天才児オズルは、ある日突然、前世の記憶を取り戻した。
ここは1995年発売のアクションRPG『セイントソード・サガ3』の世界。
そして、自分が見上げている超絶美少女王女ディースは、作中最推しヒロインだった。
だが記憶と共に蘇る残酷な未来。
六年後、ローファン王国は滅亡。
ディースは弟を奪われ復讐者となり、場合によっては、女好き盗賊クロウと結ばれる最悪の公式カップリングに……!
「国を救い、ディースを守護る。そのために、クロウとのフラグをへし折る!」
そう誓ったオズルは、城に召されたその日、王の前で堂々宣言。
「私がローファン最強を証明したら、ディース様の婿にしてください!」
彼は前世のゲーム知識を活かし、王国最強の美少女アマゾネス隊長を見事に下す。
そして、見事、推しの婚約者となるのだった。
だが、これは始まりに過ぎない。
「ディース様。
この国も、あなたの未来も、俺が必ず守ります。
……誰にも渡しません」
これはゲームじゃない。
命を賭けて、最推しヒロインを守護る物語――。