交通事故で命を落とした元自衛官の女性は、異世界の侯爵令嬢ミレイユとして生まれ変わる。
令嬢として暮らしながらも、なぜか体力づくりや剣の鍛錬をやめられず、「少し変わった子」と見られつつ成長していった。
やがて王子の婚約者に選ばれるが、それは恋ではなく役割の話。
感情よりも秩序や安全を優先する彼女の姿は理解されず、「悪役令嬢」と噂されるようになる。
十八歳、婚約破棄と同時に命じられたのは前線送り。
それは追放であり、同時に“戻らない前提”の配置だった。
けれどミレイユは動じない。
前線は怖い場所ではあるけれど、どこか懐かしい「仕事の現場」でもあったから。
騎士団長の幕僚として、補給や配置、撤退の道を整えながら、
彼女は静かに、自分にできることを続けていく。
これは、
追放された令嬢が復讐をする物語ではなく、
戦場で「役に立つこと」を選び続けたひとりの女性の物語。