――今度こそ、あの子を世界で一番のお姫様にする。
浮気と借金を残して消えた毒妻のせいで、どん底だった俺と娘の美緒。
不運な事故で命を落としたはずが、目が覚めるとそこは――娘が遊んでいた「乙女ゲーム」の世界だった。
俺は、後に悪役令嬢を断罪する最強の騎士アラリック。
そして娘は……いずれ非業の死を遂げる『悪役令嬢』セラフィナ。
ふざけるな。
俺の娘が、誰かに断罪される? そんな運命、レベル80の暴力で粉砕してやる。
「パパ! 見て見て、今日もお勉強頑張ったの!」
「ああ、世界一可愛いよセラフィナ。頑張ったご褒美に、何でも買ってあげよう」
学園で「冷酷な天才騎士」と恐れられる俺だが、中身はただの親バカだ。
娘を邪険にするガキ(王太子)には殺気を放ち、
娘に嫌がらせをするモブ貴族は社会的・物理的に抹殺する。
そんな俺たちの前に、ヒロインとして転生した『あの元嫁』が現れた。
「魅了」の力で男たちを操り、俺まで誘惑しようとしてくるが……。
「……お前のその手口、前世の借金隠してた時と同じだな。消えろ」
レベル差がありすぎて、そんなスキルは蚊に刺されたほども効かない。
これは、前世で苦労した父娘が、異世界で最強の絆(と勘違い)を振りまきながら、自分たちを捨てた女と無礼な王太子を完膚なきまでに叩き潰す物語。