「――これが最期でも、あなたはあなたであってほしい」
そう名づけられたカクテル《Final
Ember》を、一人の女が傾ける。
職も金も未来もなくし、吉祥寺の深夜を彷徨っていた女が迷い込んだのは曇りガラスの奥でひっそり灯るバー《Ashveil》。そこにいたのは、杖を携え、自らを『脚本の魔術師』と名乗る謎めいたマスター、ハディートだった。
一杯の酒をきっかけに、女は現実の裏にある魔術師たちの世界へ足を踏み入れていく。監察局、局外者《アウトサイダー》、真名、願い、そして人ならざるものへの顕現。優しさに見える手つき、救いに見える言葉、全てが配役として与えられたものかもしれない夜の中で、女は自分が何者なのかを少しずつ突きつけられていく。
これは、死に損ねた女が酒と詩と魔術に絡め取られながら、終わりの先でなお名を与えられてしまう物語。
【4月19日追記】タイトルを若干変えました
【5月4日追記】とあるサイトでIFルートとEDが見れるらしいですよ。皆様ミッドなんとかで『Bar
Ashveilの裏メニュー』をご注文されていますね……