前世の記憶を持つ、子爵令嬢メリッサ・バウム。
魔法学園を卒業した翌日、なぜか王城へ呼び出されたメリッサを待っていたのは、国王陛下に王妃様、国の重鎮たち。
そして、なぜか用意されていた婚姻証明書だった。
「え? 婚約は?」
戸惑うメリッサをよそに話は進み、婚約期間どころか結婚式まで飛び越えて、王太子ローレルの妃になることに。
しかもローレルは、メリッサが思っていた以上に彼女への愛が重かった。
一方のメリッサは、自分がなぜ王太子妃に選ばれたのか、いまいち分かっていない。
目立つことが嫌いで、本人は普通に暮らしているつもり。
けれど、周囲から見ればどうやら全く普通ではないらしい。
本人とバウム子爵家の知らないところで進められていた婚姻。
王家に伝わる不思議な血統魔法。
そして、魔法学園で起きた転生ヒロインによる魅了事件。
その事件をきっかけに、メリッサは自分が転生したこの世界が、乙女ゲームの世界だったことを初めて知る。
――とはいえ、前世のメリッサは乙女ゲームをプレイしたことがない。
乙女ゲームそのものについても、小説やアニメなどで得た程度の知識しか持っていなかった。
そんな中、少しずつ明らかになっていく王家の秘密と、メリッサ自身の秘密。
これは、婚約をすっ飛ばして始まった結婚から、鈍感なモブ令嬢が王太子の重すぎる愛と自分自身を知っていく物語。
――ただし本人は今日も、できるだけ目立たず平穏に暮らしたいと思っている。
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