毎日朝10時に投稿します。
登場人物の名前も、街の名前も殆ど覚える必要のないストレスフリーのフライノベルです。
豆腐メンタルな頼運ですので、ハラハラドキドキは有りません。
短い空き時間にも読んで頂けるように、1話を短くしました。
突然女神様の部屋に呼ばれた俺。
ショタコンの女神様が転生先での姿形にこだわり過ぎたせいで、攻撃手段を何も貰えないまま10歳の少年の姿で異世界に放り出されてしまった。
俺が着いたのはファンタジーの定番である、剣と魔法の世界。
前世の知識はあるのに自分についての記憶が全く無い。
名前も仕事もまるで思い出せないままに俺の異世界生活が始まった。
辿り着いた街は、1見した所前世の中世ヨーロッパに似ていたものの、男女の価値観が全く違う世界だった。
表に立って威張っているのは男だが、財産も実権も全て女性が握っている女性中心社会。
男の役割は女性を守る為の戦いと、女性の財産を守り増やす為の経営。
男達は家長である女性に家を追い出されない様、懸命に頑張っている。
独身男の多くが財産家の婿を目指す中で、“婿殿”になりたくない俺は1人でも生きて行けるように頑張ろうと決意した。
とはいえ、標準装備の無限収納・言語理解・鑑定はあるものの、使える魔法は身を守る為のバリアと回復のみ。
武器も防具もありません。
攻撃力の全くない俺は、どう見ても冒険開始初期に死んでしまうモブ。
死ぬのは嫌。
まずは何とか生き延びようと知恵を振り絞ります。
街の外は危険が一杯。
街の中も危険が一杯。
最初に着いた街の冒険者ギルドに引き籠り、生き抜くためにバリアと回復を磨きます。
目指すは転生初日に敗れた体長50㎝もある鼠の魔獣を単独で討伐する事。
果てしなく遠い目標に向かって、モフモフやホネホネと毎日を楽しみながら剣と魔法の鍛錬に精出します。
最終目標は、小さな家を買って、治療院を営みながらこっそりのんびり暮らす事。
老後の穏やかな生活を夢見ながら、ギルド治療室の日雇い回復師としてこつこつとお金を貯める少年のお話です。