マリーア•トノール伯爵令嬢は、ほのかに思いを寄せていた、ダステム•リンドーネ侯爵令息に求婚される。
けれど、婚約後のダステムはまるで人が変わってしまったかのように、マリーアに対して横柄に振る舞うようになっていた。
「地味だけど従順なマリーアは、結婚後浮気をしても許してくれる理想の相手。女として選ぶなら妥協という言葉がピッタリだ」とダステムが友人に話しているところを聞いてしまう。マリーアは徐々にダステムに対しての恋心が冷めていく。
しかしマリーアの父親は婚約破棄は一族の恥として一切聞く耳を持とうとせず、暗い未来を暗示する結婚式が近づくばかりだった。
そんな時、全てがひっくり返る出来事が起こる。