ヴォレッカ・サミレットは、領地の危機をどうにかするために、三年ぶりに社交界へと婚姻相手を探しにやってきた。
第一にお金、次に人柄、後妻ではなく、できれば清潔感のある人と出会いたい。
そう思っていたのだが──。
「これは、運命だろうか……」
誰もが振り返るほどの美丈夫に、囁かれるという事態に。
「気のせいですね」
自身が平凡だと自覚があり、からかって遊ばれていると思って、そう答えたヴォレッカ。
だが、これがすべての始まりであった。
超絶平凡令嬢と、女性が苦手な美丈夫の織りなす、どこかかみ合わない婚姻ラブストーリー。
※短編版を大幅加筆&改稿しています
※ヒーローがヤンデレ気味と感じるかもしれません