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『演技うますぎ』
『立ち姿が完璧』
コメント欄が沸く。でも、演技ではない。
弱虫な男子高校生配信者・白瀬律の体には、本物の殺人ピエロが宿っている。
「観客がいないなら、私は人を斬る」
斬るのはモンスターだけ。体を貸すのは、律が許したときだけ。そう取り引きして始めた初配信は、見ている人が0人。
「少年、私の何がいけない。立ち方か。声の張りか」
人を斬るとまで言った道化が、0の数字にうろたえている。
そこへ、死神のような骸骨が現れる。真っ先に前へ出た律は、膝をついた一瞬に「代わって」と許す。
体を借りたピエロのひと振りで、骸骨は光の粒になった。
翌朝、その切り抜きは約12万回再生。教室で騒がれている本人が隣の席にいることに、誰も気づかない。
褒められるのは、いつも道化のほう。それでも、見返した視聴者が気づき始める。
『震えてるのに先に出てる』