王太子との婚約を、公の場で一方的に破棄された貴族令嬢。
理由は――「派手な力を持たない、役に立たない存在だから」。
社交界から事実上追放され、辿り着いた先は王都から遠く離れた辺境伯領。
そこで彼女が評価されたのは、
戦えない、奇跡も起こせない――けれど
数字と仕組みを“正しく整える”地味な才能だった。
壊れかけた水路、歪んだ帳簿、放置された不正。
一つずつ静かに直していくうち、辺境は確実に息を吹き返していく。
やがてその成果は王都にも届き、
彼女を切り捨てた国は、皮肉にも彼女の「やり方」に頼らざるを得なくなる。
これは、
選ばれる側だった令嬢が、
価値を決める側へと立場を変えていく物語。
恋愛は救いではなく、対等な関係として――
ざまぁは感情ではなく、結果として訪れる。