生まれながらに天才だった。僕に分からないことなどない。たとえ恋愛だろうと、分析してしまえば解明できないわけがない……さて、データは集まった。あらゆる可能性を考慮して計算した結果、僕がこの告白に成功する確率は――100パーセント。僕の辞書に、失敗という文字は存在しない……はずだったのに。
「べ、べべべつににあんたなんて好きじゃないんだからね!」
この僕が、計算を間違えた……だと!? おかしい。これは何かの間違いだ。僕の計算は完璧なはずなのに、振られてしまった。バカな……こ、こんなの僕のデータにないぞ!? ラブコメにデータキャラが通用しないなんて、そんなことあってはならない――。
……これは、天才なのにおバカなデータキャラと、とにかく相性が悪いツンデレヒロイン」のラブコメです。