五歳の誕生日、リゼットは床の魔法陣に一目惚れした。
前世は数式と証明に生きた研究者。令嬢教育? 最速で終わらせます。社交界? 時間の無駄です。──彼女の頭にあるのは、ただ魔法陣のことだけ。
やがて気づく。ここは前世で見た乙女ゲームの世界で、自分はその"悪役令嬢"らしい。
だが、断罪も、破滅も、王子との恋も、心底どうでもいい。
彼女が欲しいのは、王宮の奥に眠る古代魔導書。それを読むためなら――王太子との政略結婚も、喜んでお受けします。
こうして始まる、恋にも権力にも興味がない令嬢の、魔法陣一直線の政略結婚。
なのに、なぜか国がひっくり返り、世界の秘密が暴かれ、王太子は本気で惚れていく。
「あなたと結婚します。ただし、書庫の使用許可を、条件に」
魔法バカな令嬢が、うっかり世界の謎を解いてしまう物語。