婚約破棄の醜聞を隠すため、第二王子の元婚約者セラフィーナは北方公爵ルシアンへ嫁ぐ。
しかしその結婚は、王家と公爵家の都合を合わせた白い結婚。愛のない契約婚のはずだったが、セラフィーナは前世の監査経験と、契約の誤りや嘘に反応する魔法で、領内の帳簿不正と兵站崩壊の兆しを発見する。
やがて事件は王都の祭礼事業、元婚約者の第二王子、聖女の奇跡を利用した政治工作、そして北方盟約の根幹へまで波及。白い結婚を望んだはずの二人は、書類と戦場のあいだで少しずつ互いを必要としていき、最後には国の制度そのものを書き換える決断を下す。