「なに……これ……」
ドアを開け、少女が部屋から出る。
ただの家だと思ったそれは、工房と住居を丸ごと搭載した移動式蒸気機関工房B-GT型。
通称、ガラクタ丸。
その持ち主は、機械なら何でも直す少年整備士――ベルゼ。
そして彼が荒野で拾ったのは、物の形を変える魔法を操る魔族の少女――イリア。
魔法を使う人間が「魔族」として迫害される世界。
そんな世界で、ベルゼは彼女に言い放つ。
「ここで働かないか?」
「………はぁ!?」
止まっていた歯車が、たった一人の少女との出会いで再び回り始める。
少年整備士と魔族少女を乗せ、巨大な移動工房ガラクタ丸は今日も荒野を走り続ける。
※更新予定:火・水・木・土・日20時頃(都合により前後あり)