アイリスは気がついた。死ぬ運命にある主人公の妹に転生したことを。物語は記憶喪失ものだ。血縁関係がない兄妹が、その事実を知らされないまま惹かれあう。互いの好意に気づかず、諦める道を選ぶことにより妹が死ぬのだ。真実を知った主人公(兄)は狂っていく。結婚し子供が生まれても妹の亡骸に囚われたまま。
アイリスは考える。この不幸な結末を変えたいと。兄たち家族が仲良く暮らせるようにと。今世では兄が好きにならないよう、徹底的に避けよう。狂愛はいりません! そう意気込んで誰かとの幸せを夢見ていたが……。あれ? 何故か上手くいかない。この転生、何かがおかしかった。