スキル無しで追放された? 関係ない。俺の拳で神すら殴り落とすだけだ。
中国での長年武者修行を終えた三十代後半の男・草薙一真は、実家への帰り道で突然のクラス召喚に巻き込まれ、異世界エルフェリアへ飛ばされる。
エルサリオン王国で「勇者として魔王を討て」と命じられるも、ステータスはスキル無し。クラスメイトたちがチート級の力を得て英雄視される中、一真だけが「役立たず」として追放される。
だが一真は笑った。
「スキルなど要らん。実在中国拳法と、最強の仙術《封神拳》がある」。
燃費が悪く、使えば腹が減り疲労が凄まじい《封神拳》。それでも八卦掌・心意六合拳・太極拳・八極拳・形意拳を駆使し、異世界の理不尽を拳一つでねじ伏せていく。
城で出会う美少女のような少年・水無瀬晶には、救うために自らの身体を変えていく秘密が。
遠くでは、百二十年一真だけを待ち続けた師匠・月城姫咲が、初めて知った恋心を抱いていた。
スキル無しの中年武人が、仲間との絆と執愛を胸に、腐敗した王国、魔王軍の陰謀、世界の歪みに拳を振り下ろす。
勧善懲悪ではない。敵にも己の正義と哀しみがある。
重く、残酷で、時に美しく、拳と仙術が神話に喧嘩を売るダーク武侠ファンタジー。