神のような猫の手違いで、魔法も怪異も存在しない退屈な世界に転生してしまった主人公・御影
迅(みかげ
じん)。
20年間、普通の社会人を演じてきた彼だったが、あまりの「不思議のなさ」についに堪忍袋の緒が切れた。
「ないなら、俺が作ってやる!」
彼は転生特典のチート能力『設定実体化(フィクション・リアライズ)』を使い、自分の理想とする「世界の闇」と、それに対抗する「秘密結社」の創造(DIY)を開始する。
右腕が疼くフリーター、高貴なる血族のオカルト令嬢、謎のバッテンマスク少年……。
街に潜む本物の厨二病患者たちをスカウトし、彼らの妄想を『現実』として肯定した時、世界は狂乱の宴へと変わる。
空を裂く黒竜、NYに降る稲妻、そして東京湾に現れる巨大魔獣。
全ては主人公のマッチポンプ(自作自演)。
しかし、そうとは知らない政府や国連は、謎の組織【真・国家保安特務機関】の圧倒的な力に戦慄し、ついにはひれ伏していく。
これは、一人の退屈した神(仮)と、その愉快な仲間たち(狂信者)による、世界一迷惑で最高にカッコいい、嘘から出た誠の英雄譚!
「さあ、思う存分暴れたまえ。世界の裏側で、英雄になる時だ!」