異世界からきた聖女カレンを殺害しようとした罪で、この世界の聖女エステルが処刑された。
人々がエステルの断頭処刑を見届けた直後、姿を現した女神様は……エステルの切り落とされた首を抱きしめて涙した。
そして、異世界の聖女カレンに憎しみの目を向け、邪悪なもの罰する炎を放った。
その瞬間、聖女カレンが悲鳴を上げ――人々は自分達が犯した過ちを知った。
首が落ちて死んだはずのエステルは、女神様によって意志だけの姿――亡霊になった。
女神様はエステルを生き返らせたいが……。
「もう、生きることに疲れました」
「……そう。では、わたくしと一緒にのんびりしましょう。そして、見てみましょう。あなたの幼馴染だった二人――『王太子』と『婚約者』。あなたが大切にしていた人たちが、あなたが死んでどうなったのかを――」