かつて“天才”と呼ばれた少年――ゼル・アークレイド。
だが十五歳の時、信じていた仲間たちに裏切られ、すべてを奪われた。
功績は横取りされ、命すら切り捨てられ、
彼は王国の地下施設へと幽閉される。
その裏で糸を引いていたのは、王位を狙う王弟。
ゼルは十年もの間、実験体として扱われ続けた。
――そして、その十年の中で彼は完成させる。
すべてを支配する力、《契約支配》。
恐怖・絶望・敗北。
そのすべてを条件に、人を従わせる絶対の力。
やがてゼルは脱出する。
だがその時、まだ知らない。
同じく幽閉されていた妹・ルナが、
すでにこの世界から消えていたことを。
そして後に知る。
その死に、自分の“かつての仲間”が関わっていたことを。
「……なら、理由は揃った」
復讐は始まる。
裏切った仲間たちを一人ずつ追い詰め、
すべてを奪い、そして殺す。
謝罪に価値はない。
選んだのはお前たちだ。
――今さら謝っても、もう遅い。
やがて彼は王となり、世界を支配する。
その中心に立つのは、一本の塔。
裏切りの代償を永遠に刻み続ける、
《裏切りの贖罪塔》。
これは、すべてを奪われた少年が、
すべてを奪い返す物語。