「あの子たちの飯、まだなのに……!」
50匹以上の愛する家族(ペット)に囲まれて暮らしていたペット溺愛飼育バカ、森下翔(モリシタ・カケル)。
エサを買いに行く途中で不運にも命を落とした彼は、異世界の草原で目を覚ます。
武器なし、防具なし、魔法の才能もゼロ。
途方に暮れる彼に語りかけてきたのは、意思を持つステータス画面――【万象飼育システム】のナビゲーターだった。
彼に与えられた唯一の力は、前世で愛したペットたちを最強の「召喚獣」として再構築する力。
最初に召喚したのは、エボシカメレオンのワサビ君。
「……え、でっかくなれるの?」
大きな体で敵を丸呑みし、倒した肉体はシステムによって魔力変換。
残るのは、精製された「良質な魔石」だけ。解体不要で魔石がポロポロと落ちる光景に、ナビゲーターの解説が重なる。
続いて召喚されたサビ猫の茶渋は、可愛らしい見た目とは裏腹に、主(翔)を狙う攻撃を鮮やかにはたき落とす守護者だった。
「あの子たちは道具じゃない、俺の家族だ。俺の目的は――全員をこの世界に呼び戻して、安住の地で平和に暮らすこと」
カメレオンや猫に続いて、爬虫類、小動物、小鳥、熱帯魚……。
次々と解放される「かつての家族」たちは、ナビゲーターの助言と翔の飼育知識によって、異世界の常識を塗り替えていく。
これは、愛する家族との「聖域」を築くため、一人の飼い主が世界最強の召喚術師へと至る物語。