これは、タフで情に脆く姐御肌。食べる事が大好きな一介の女戦士が世界を旅する物語。
ラグシア大陸は最北部に位置する、寒さ厳しい軍事国家ドライゼル帝国には珍しい、強烈な日差しを浴びたような褐色肌に。ルーンと呼ばれる失われた魔術文字を右眼に宿して産まれた事から「忌み子」として扱われ。16歳の時に故郷である街や国から逃げるように出奔した──流浪の女戦士アズリア。
勇者という宿命を背負ったわけでもなく。
世界の危機を救えと神託を受けたわけでもない。
ただ、失われた魔術文字を使うことが出来る代償として通常魔法が使えないという欠落を背負ったアズリアが、あても無く世界に散らばる魔術文字を探索し継承する一人旅の物語。
広大な砂漠や険しい山道、果てはラグシア大陸の外側にある海の王国や人外の集落を旅するアズリアの道中。人間だけでなく様々な異種族の人物との出会いや、街で起こる事件や国家間の戦争など色々な出来事を重ねる内に。
心身ともに成長し、やがて長い旅の果て、最終的な目的を見つけていくだろう……多分。
※当作品は一話2000〜3000文字となってます。