「ヴァレッタ様に謝りなさい!」
ああ、まただ。今日もまた、やや前方で令嬢たちが小競り合いを繰り広げている。甲高い声の応酬を右から左へ聞き流しながら、ぼんやりしていたのがいけなかった。
ある日うっかり前世を思い出した私は、名前もなくて顔も描かれない「後列モブ」。このまま目立たず、ぬる~く生きていくつもりだったのに──
悪役令嬢に認知され、王子殿下に強制され、なぜか妙に構われて、気づけば国を揺るがす大騒動に巻き込まれ、あれよあれよと物語の中心へ……。
原作回避しないと、理想のゆるぬるライフの危機?……仕方がない、一旦一肌脱ぎましょう!
巻き込まれ体質の後列モブが、悪役令嬢とゆるくてぬるい日常を取り戻すために奮闘する学園物語。
――のはずが、殿下がやたら過保護なのは気のせいですか?
※本格的な溺愛展開は第2章から