私立流創学園高等学校。ここはある特殊な教育方法により生徒を育てる学園。
その教育方法とは――アイドルによって生徒の向上意欲を高める。という、学校教育史史上類を見ない物。
この学園の普通科生徒は男子のみとなっており、彼らはアイドルを神のように崇め、彼女らから与えられる特典の為に日々勉学、部活動に励む。
そんな崇拝対象であるアイドルもまた、募集枠7名。倍率3桁の狭き門を抜けた選ばれしアイドル科の生徒であり、名門流創アイドルと成る為に厳しいカリキュラムの元で学園生活を送り、定期開催される投票ランキングで競い合っている。
生徒はアイドルを求め、アイドルは生徒(票)を求める。こうして互いに高め合う。それが流創学園の教育理念。
そう『推し活』は己を向上させるのだ。
――だが、そんな波に阻まれない者もいる。
鹿誠文空(かせいふみあ)。彼はアイドルに関心を示さないどころか、アイドルの1人を病原体扱する程の特異点たる存在。
掲げるモットーは『誰にも付かず付かれず、自分の為だけに生きること』
端的に言ってしまえば、ただ気楽に生きたいだけ――なのだが……その願いは1年の3学期の始まりと共に終わりを告げる。
「あの……私のマネージャーになってもらえませんか!!」