結婚式当日、教会で待っていた私に花婿駆け落ちの知らせが届く。私は密かに思う、助かったと。これで政略結婚の酷い花婿と、結婚しなくてすむ、今後いろいろ困ったとしても。
すると、この状況を解決するため、花婿に代わって私に求婚する人が現れた。今日初めて会った人だけど、やはり政略結婚だけど、花婿の従兄である彼は私を大切にしたいと言ってくれる人だった。
そんな初対面の夫と始まった結婚生活は、初日からいろんな意味でドキドキがいっぱい。それでも何とか、会話をしたり、一緒に食事をしたり、庭を散歩したり、お茶の時間を過ごしたりしてみれば。私を大切にしたいという夫の行動は、いつも変わらなくて。
だから私は不思議に思う、なぜこんなに大切にしてくれるのだろうかと。
実家で蔑ろにされていた令嬢の、思いがけない結婚から始まる日常と、気持ちが一歩一歩近づく新婚生活。貴族として不出来な令嬢の、のんびりカントリーライフ。
*タイトルがしっくりこないので試行錯誤中、何卒ご容赦ください。
*「カクヨム」「ベリーズカフェ」にも掲載しています。