「僕がおまえを愛することはないっ!」
真っ赤なドレスに派手な化粧という悪女らしい装いの新妻に、公爵閣下はそう宣言した。
二人の結婚は、『悪魔公』アルベルト・フェルデン公爵が、『稀代の悪女』ディアナ・ボスマン侯爵令嬢を妻にと求めたから結ばれたものだ。
それなのに、である。
アルベルトが妻に望んだのは、「愛人を囲って贅沢の限りを尽くし、財産を使い果たしてフェルデン公爵家を潰す」ことだった。
そのために、稀代の悪女として知られるディアナを金で買って妻にしたのだそうだ。
好きにしろと言うだけ言ってアルベルトは去ってしまったが、残されたディアナは困惑した。
だって、そこにいるのは本物のディアナではなく、悪女からはほど遠いごく普通の女の子ソフィーなのだから。
旦那様が好きにしろと言ったのだからとソフィーは開き直り、田舎でのスローライフを満喫することにする。
優しくて逞しい元平民娘ソフィーと、訳ありな過去をもつ公爵アルベルトの、一筋縄ではいかない恋物語です。
8時と20時に更新します。