辺境の地で一人暮らしをしている少女サリアは相棒の猫ルーナと共に牛を育てて生計を立てる日々を過ごしていた。
しかし、彼女には生きていく上で致命的な欠点があった。それは絶望的に牛を育てるのが下手だと言う事……
正しく餌や掃除をしている筈なのに牛は痩せこけ、牛小屋には蝿が集る始末……それでも生活の為にはと努力を惜しまぬ日々を過ごしていた。
そんなある日、彼女の周辺の地で突如、低級の魔物であるスライムが大量発生してしまい、牛たちがスライムに襲われて全滅してしまう事件が発生する。
激怒した彼女は牛を捕まえるのに使用していたスキル《テイミング》をやけくそで使用したら大量のスライムを捕まえてしまった!!
偶然にも大量に捕まえてしまったスライムの処理に困っていたいがスライムたちの熱い眼差しによってサリアは泣く泣く飼育をすることを決める。
すると、彼女のテキトーな飼育に反してどんどん成長していくスライムたち。
「もしかして、私スライム育てるの上手い?」
そう気づいたサリアは畜産農家からスライム農家へと勝手に転職することを決意するのだった。
「これさ……他の魔物もいけるんじゃね? なんてね」
この物語はちょっぴり不運でネガティヴなサリアの生活が(勝手に)豊かになっていく《棚から牡丹餅系ストーリー》である!!