悪逆非道な王妃となってしまう元公爵令嬢のお嬢様にお仕えしていた専属老執事ヴィクター(黒公子)。
彼は、突如巻き起こったクーデターのせいで、王族もろとも捕まり命を落としてしまう。
しかし、次に目が覚めたときにはなぜか時間が30年も巻き戻っていただけでなく、前世の記憶まで蘇っていた。
もしかしたら、白昼夢でも見ていたのではないかと錯覚したものの、結局は現実に起こった未来での出来事と解釈し、行動に移す。
かくして、人生やり直しの機会を得た彼は、今度こそ失敗しないようにと、自身が仕える公爵令嬢が悪役令嬢、ひいては悪逆非道な王妃となってしまわないよう、日夜、奔走していくのであった。
しかし、ヴィクターが獅子奮迅の活躍をすればするほど、周りの様子がどんどんおかしくなっていく――
「ん? おや? お嬢様のご様子がなんだかおかしいような?」
「というより、最近、やけに周りが騒々しいですね。私はただの執事であって、お代官様ではないのですがね? ――て、お、お嬢様!? そのようなことをなさってはなりません! 私ではなく、ジョン(白い大きな犬)をモフってあげてくださいませ!」
ビシッと決まった自慢の黒髪をモフられ、一人焦るヴィクターだった。
更には――
お嬢様をお守りするため、禁忌に手を出そうとしたのだが……。
「バカなっ! このようなものが世に出たら、とんでもないことになりますぞ!?」
――とかなんとか言いつつも、結局ニヤニヤしながら手を出そうとするヴィクターだった。
これは、前世上司に恵まれず不運な人生を過ごした男が、今生では、美しい女性へと成長していくお嬢様と二人三脚で歩いていきながらも、やがては国を動かすほどの強大な存在へと成り上がっていく立身出世の物語。
★お嬢様幼年期編からスタートし、青年期編へと移行していきます。
★また、本作は一部シリアスなシーンもございますが、基本的には笑えるシーン盛りだくさんのコメディ路線となっております。
※都合によりタイトルを変更することがございます。
※6/26 サブタイを微調整いたしました。
※他サイトにも掲載ちゅ。