我が名はアゼル・ヴァル=ローグ。
かつて異世界を滅ぼした、最強の魔導王――だった。
だが目覚めた先は、平安時代の都。
しかも、黒猫の姿である。
藤原家の姫君・真白に拾われ、人としての力を失った我は、妖怪や怨霊が蠢く都で生きることになった。
河童や天狗と友情を結び、救えぬはずだった怨霊に手を差し伸べる中で、かつて理解できなかった人の弱さと温もりを知っていく。
やがて、我が犯した過去の罪が平安京を脅かす時――
力ではなく、言霊と絆で世界は救えるのか。
猫になった元最強魔導王が歩む、
雅で哲学的、そして少し皮肉な和風転生ファンタジー。