クローデット伯爵家には一人娘がいた。
清楚で勤勉な彼女は厳格な父親のもと、優秀な使用人と優しい婚約者に支えられて次期当主としてふさわしい人間になるべく努力を重ねていた。
しかし、彼女の日常は突然現れた“妹”の存在により一変することとなる。
自由奔放で淑女らしくなく、しかし、父親からも使用人からも婚約者からも大切にされる“妹”……
そんな彼女の様子に耐え切れなくなった姉は、やがて姿を消してしまった。
それから半世紀が経った現在。
当時、事件性はなくただの家出と判断されたこの失踪劇を、今更ながら調べている奇特な男がいた。
※こちらの作品は【小説家になろう】【カクヨム】【ノベルアップ+】に同時掲載しております。