桐谷蒼真、22歳。厳格な両親の期待に応え続け、「男らしく」「完璧に」生きてきた。心の奥で憧れた可愛いものも、女の子としての生活への憧れも、全て我慢して――。
そんな息苦しい日々は、ある日突然、終わりを告げた。
目を覚ますと、そこは魔法と優しさに満ちた異世界。
自分は、エルデンベルク王国の第三王女、シャルロッテとして生まれ変わっていたのだ!
銀色の巻き髪、大きな翠緑の瞳。鏡に映るのは、まるでお人形のような愛らしい幼女。そして何より――継承権第五位という、プレッシャーフリーな立場!
「やっと……やっと、自分らしく生きられる!」
ふわふわのドレスに身を包み、可愛いぬいぐるみに囲まれ、優しい家族に溺愛される日々。城下町で小さな問題を解決したり、ティーパーティーを楽しんだり。前世では決して許されなかった、自由で温かい毎日。
これは、息苦しい人生から解放された一人の少女が、本当の幸せを見つける物語。
可愛く、優しく、そしてゆったりと――。
三女殿下シャルロッテの、健やかスローライフが今、始まる。