異世界に召喚されたのは、ただの産廃屋のおっさん。
本人は勇者になる気も世界を救う気もなかった。
だが、辺境の荒れた村を立て直したことをきっかけに、食料問題、戦争、国家運営、宗教問題、失われた技術の復興まで、なぜか次々と面倒事が舞い込んでくる。
ユージが持っていたのは剣の腕でも特別な知識でもない。
現場で働いてきた経験と、「それ、本当に必要か?」と考える癖だけだった。
本人はいつも、
「面倒だから適当にやっただけなんだけどな……」
と思っている。
だが周囲はそう思わない。
何気ない一言は政策となり、
思いつきは技術革新となり、
その場しのぎの提案は国家の未来を変えていく。
戦争を終わらせ、
国家を建国し、
信仰と向き合い、
文明を支える技術を掘り起こし――
それでも、世界の問題は終わらない。
国が豊かになり、人が増え、文明が発展すれば、
今度はその豊かさそのものが、新たな問題を生み出していく。
人は、どこまで豊かになれば幸せなのか。
そして、その豊かさを未来へ残すことはできるのか。
これは、無自覚なおっさんが世界を変えてしまう物語であり、
人と人を繋ぎ、
国を作り、
そして、その先の未来まで考えてしまう――
ちょっと変わった異世界ファンタジーである。