*9.29 6話修正
十八歳の子爵令嬢エレノアの屋敷に、戦地で重傷を負った青年が運び込まれた。
彼が名乗ったのは、アレンという名前だけ。
無口で愛想もなく、最初はほとんど会話も続かなかった。それでも療養のため屋敷で過ごすうちに、二人は少しずつ言葉を交わすようになっていく。
やがて傷が癒え、アレンが屋敷を去る日が訪れる。
「生きて、帰ってきてください」
「生きて帰る」
そう約束して別れた二人が、次に顔を合わせたのは五年後。
初めて訪れた王都の舞踏会で、エレノアは思いがけずアレンと再会する。
けれど彼女はまだ、五年前に自分が看病していた青年の本当の名前も、その身分も知らなかった。
五年越しの再会から始まる、侯爵と子爵令嬢の恋物語。
※本作品はカクヨムでも掲載しています。