「霊」の存在が科学的に立証されて十余年、人々は人工的に霊を知覚するすべを手に入れた。
しかし、それと同時に新たな問題が発生する。それは―――――「悪霊」。
人に仇なす存在として現界する悪霊に対抗するべく、日本国は直属の公的職業としての「陰陽師」を設立。
陰陽師養成学校に通う宮本新太(みやもとあらた)は、学年における序列最下位のいわゆる「底辺」。
落ちこぼれの烙印を押され、周囲から軽蔑や嘲笑を受けていた。
努力をしながらも報われない日々の中、突如新太に出される出撃命令。
劣等生の新太にそんな大任を全うできるはずもなく、強力な悪霊の前に手も足も出ない。
死にかける彼の前に現れたのは―――――一人の陰陽師。
その出会いが、新太の全てを変える。
―――――これは落ちこぼれの俺が、『英雄』になるまでの軌跡。