廃屋。
それは、人の営みが消えたあとの抜け殻。
勇者や冒険者が壊し、魔物が荒らし、誰も戻らなくなった建物は、この世界にいくらでもある。
勇者パーティを追放されたエルフの土魔法使いリファは、ある日ふと思いついた。
……これ、ただ同然で買って、直して売れば、普通に儲かるんじゃね?
土魔法なら材料費はほぼゼロ。
勇者たちが壊した屋敷をマッチポンプ式に、直しては販売する。
単純かつ明快。
土魔法が使える俺にしかできない金策だ!
ドワーフ族の建築士ゴンザレス。
ドラゴン族のデザイナー兼営業ニーナ。
三人は廃屋再生を生業とする職人パーティとして動き始める。
儲けるために手をつけるのは、どれも一筋縄ではいかない物件ばかり。
勇者が壊した死骸まみれの屋敷。
政治によって放置された事故物件。
そして、かつての戦場に刻まれた傷跡。
それらを修復し、価値に変え、誰かが金を払ってでも手に入れたい場所へと作り替える。
そして、今日も勇者がぶち壊した廃屋の販売情報が流れてきた。
※ハーメルン、カクヨムでも掲載しています。
※この作品は短編で作成した物語の連載版として作成したものです。