伯爵令嬢ラヴィーネ・エルーニャは、ジェイセン・アーバン公爵と結婚することになる。
ジェイセンとは、女嫌いで冷酷だと知られている若き公爵で、魔物討伐で名を馳せている王国最強とも名高い男だ。
公爵領で飢餓が起こったために、豊かなエルーニャ家の小麦の交易件を条件にした結婚の打診だった。
妹のアイビーに来た打診だが、アイビーは嫁ぎたくないと泣いて嫌がる。
ラヴィーネが嫁ぐことになったものの、ラヴィーネはアイビーのせいで社交界では嫌われており、傲慢で最低な蛇毒だという噂が流れている。
それを知っているジェイセンは、「お前との子供を作る気はない」と、ラヴィーネをお飾りの妻として捨て置いている。
夫婦としての交流がなにもないまま半年が過ぎ、ラヴィーネは一人で王家の夜会に参加する。
皆から嘲笑されて絶望したラヴィーネは、心も体も疲弊しきって階段から落ちそうになる。
それを助けてくれたのは──ジェイセンによく似た、ジェイセンよりも年上の男だった。