ブランシェとノワール。
とある名家に生まれた双子は、名前の通り髪の色が真っ黒と真っ白、という少し変わった子たちだった。
彼女たちの兄や姉、妹、弟、そして両親は、必死に隠そうと二人を家の隠し部屋に閉じ込めたままで育児放棄をしていた。
何せこの家に代々受け継がれている能力すら持っていなかった双子を、育てる必要なんかない、と判断されていたのだ。
「ねぇ、クロ。私たちはどうしようか」
「シロ、それなら出て行こうよ」
二人で粗末なベッドに寝転んで、手を繋いで囁き合う。
全ては、ここから出ていくために必要なこと。
にこり、と微笑みあった双子は、邪魔なものを「排除」するために密やかに動き始める。
一方その頃、双子の存在に気付いた王家は、彼女たちを保護しようと動き始めるが時すでに遅かった。
「普通の幸せ」が欲しかった異端の双子の物語、開幕ーー。