若くして孤独に世を去った一人の少年は、気づくと異世界に転生していた。
そこで得た新たな名前は、とある魔導王国の第六王子『マリウス・マナフィード』。
マリウスは莫大な魔力を生まれ持ち、将来を有望視されていたが、肉体的には病弱で、さらに魔導士として致命的な欠陥を抱えていた。
そんな中、五人の兄姉たちの尽力もあって次第に体の調子を取り戻していったマリウスは、ある日一冊の魔導書を枕元に置いて眠る。
そこで、マリウスの持つ世界を揺るがすような大きな力が明らかになり――
これは、のちに〈呪文の読めない魔導の王〉と呼ばれた一人の〈魔法使い〉と、そんな彼が関わった人々、そして彼らが追い求めた〈七冊の魔導書〉を巡る、長く騒々しい物語の記録である。
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