満十歳になった子供たちに「スキル」が与えられる、成人の儀。
このスキルは親の影響を受けやすい。
『賢者』と『剣聖』の息子は、どれだけ優れたスキルを授かるのか。
周囲は期待に胸を膨らませていた。
だが女神様から与えられたのは――『整理士』という、聞いたことのないスキル。
字面からして掃除や家事に特化した、いわゆるハズレスキルだろうと判断された。
『賢者』と『剣聖』の両親に「努力に勝る天才なし」と英才教育を受けて育った当の本人は、唯一の苦手を克服できる! と有頂天。
『賢者』と『剣聖』の子供のスキルがハズレな訳がない。
そう目を付けた女神教の魔の手から逃れるべく、育った村から両親と共に脱出した主人公は、その道中『勇者』のスキル持ちと邂逅する。
『勇者』に助力を請われ、『魔王』を倒すべく、そして歪んだ世界を正すべく、四人は共に旅路を進む。