俺は棟方鉄、四三歳。
現場歴二十五年の土方が、異世界に転生した。
女神の加護? なし。
魔法の才能? 皆無。
スキル? ひとつも持ってない。
だが俺には、二十五年間叩き込まれた建築の腕がある。
剣と魔法の世界で、コンクリートを練り、橋を架け、城壁を補強する。
ドラゴンが暴れりゃ街は壊れる。勇者が竜を倒しても、壊れた家は元に戻らない。
——だったら俺の出番だ。
精霊は俺の仕事が気に入ったらしく、勝手に手伝い始めた。
弟子も増えてきた。依頼も止まらない。
剣も魔法も使えない四三歳のおっさんが、
現場力だけでこの世界の建築を変えていく。