オンラインゲーム『ソーサラー・マスター・オンライン』(略称:SMO)、このゲームは、最先端の高性能AIを搭載したフルフェイス型モニターデバイスを用い、パソコン性能に依存しない超高画質360度パノラマ映像を実現したMMORPGだ。そのリアルさと没入感はこれまでのオンラインゲームを一線越えたものにしている。
さらに、プレイヤー自身の声を人気声優の声にリアルタイムで変換し、ボイスチャットが可能な「声優ボイス変換機能」を搭載。これに加えて、多言語同時翻訳システムが導入され、世界中のプレイヤーとの円滑なコミュニケーションを可能にした。この技術革新により、SMOは世界初の新世代MMORPGとして大々的に注目を集めた。日本企業とアメリカ企業の共同開発デバイスとソフトウェアのセットは日本円で約30万円と高価だったが、発売後すぐに爆発的な人気を博し、最高同時接続数10億人を記録する大ヒットとなった。
――しかし、そんなゲームにも終わりの日は訪れる。
SMOを楽しむプレイヤーたちが集うリアル女性限定ギルド『深紅の薔薇』。そこに属する主人公『シノブ』はサービス最終日に突然、まぶしい光につつまれてゲームそっくりの異世界に転移してしまう。
戸惑いながらも異世界を彷徨い、広大な草原でかつての仲間『サクラ』に出会う。喜びと安堵もつかの間、そこで彼女はある秘密を知ることになった。
実はサクラは男性で、俗にいう『ネカマ』だったのだ。