VRRPG《トゥルーライフ・オンライン》を始めたばかりの少年、祭屋涼真(14)。
課金で装備と魔法スクロールを揃え、準備万端でログインした――その瞬間。
彼は召喚魔法によって、ゲームではなく異世界の戦場へと呼び出されてしまう。
期待されたのは強力な召喚獣。
だが現れたのは、レベル1・スキルなしの“外れ”扱いの少年だった。
絶望的な戦況の中、ただ一人、召喚士の少女だけが彼を庇う。
その姿に応えるように、涼真は課金で手に入れた極大魔法スクロールを発動――ボスモンスターを撃破する。
しかし彼は“召喚獣”扱いのため、経験値も報酬も得られず、元の世界へと強制送還されてしまう。
――はずだった。
再び異世界へと落とされた涼真は知る。
この世界では、スキルも魔法も“学ぶもの”であり、レベルアップで自動習得などありえないことを。
だが彼だけは違った。
ゲームと同じ仕様――マップ、インベントリ、そしてレベルアップによるスキル獲得。
それは、この世界では“異常”だった。
バレれば利用されるか、排除されるか。
正体を隠しながら成長していく涼真。
すべては――
一度だけ自分を信じてくれた、あの少女にもう一度会うために。
これは、
“最強になれるのに、最強を隠す”少年の異世界サバイバル。