——それは契約《キス》から始まる復讐譚
亡国の王女が手を伸ばしたのは、人類を滅ぼしかけた機械の魔王だった。
『機械の創造を禁ずる。破れば即座に全世界が敵国とみなす』
シエンシア平和協定唯一禁忌条項
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新歴525年。
帝国の陰謀によって国を滅ぼされたレストアーデ王国。
王族の中で生き残ったのは第一王女たるソフィーリア・ヴァン・レストアーデただ一人。
彼女の能力は微力。仲間もごく僅か。
帝国の力は世界最大。軍人一人一人の力は並みを遥かに上回り、覇権国家として世界に君臨している。
されど彼女は王国を取り戻すことを諦めない。ソフィア王女はどんなことをしてでも帝国を討ち、王国を取り戻すと誓っていた。
それがたとえ、人類を滅亡まで追い詰めた禁忌の存在『機人《エクステンド》』と手を組んだとしても….。
全ては己が復讐を貫くために——
「なんだマスター。お前、オレに『あんなこと』しといて意外と初心なのか?」
「か、揶揄わないで! わ、私だってあんなの初めてだったんだから……!」
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