二十人の探索隊による、迷宮の地図更新任務。
危険はあるが、想定内の遠征だった。
だが、十二階層で異変が起きる。
魔物の気配はなく、静かすぎる迷宮。
残されていたのは、潰れた鎧と異様な血痕だけだった。
そして現れる——奈落鬼バルガス。
それは、Bランク冒険者を一撃で屠る、規格外の存在だった。
戦闘は成立しない。
抗う間もなく、隊は崩壊していく。
逃げる者、潰される者、消えていく仲間たち。
その混乱の中で、ロゼインは理解する。
この迷宮は、もう人間の領域ではない。
やがて彼もまた、奈落へと落ちていく。
その先に待つものは、救いか、それとも——。